またコロナ
コロナの疑問①
緊急事態宣言延長の記者会見で首相は実行再生産指数(一人が何人に感染させるか)が全国平均で1を下回っている、と述べている。これは終息に向かっているということである。にもかかわらずなぜ全国一斉に延長するのか。どれだけの期間1以下が続けば解除するのかという具体的指標がないのでは、やけになってパチンコ行く人が出てきても仕方がない気がする。これは、国の専門家会議という部署が責任をもって示すべきだと思う。それをやらないと、各都道府県でてんでんばらばらの解除条件で行動することになってまずいのではないか。
疑問②
ゆるキャラ緊急事態が奏功している理由
日本みたいなゆるキャラでは早晩第2の武漢になるといわれ続けて数か月、一向にその気配がないばかりか、実行再生産指数が1を割り込んで終息気配さえ見せている。これは世界の七不思議と言われている。確かに。その理由が知りたいところだ。BCG接種との関連があるのではといわれているが、よく検討するとどうやらそれは無関係らしい。
疑問③
紫外線太陽光と高湿度に弱点があるのに熱帯国でも感染拡大している理由?
米国の実験では人体付着のコロナウイルスが陽に当てると2分で半減するという結果が得られている。その一方でタイ、インドはじめ熱帯諸国で都市封鎖するほど感染が拡大するのはなぜか。
④これは疑問ではないが、自粛要請の言い方というか言葉使いが抽象的であることが、国民の自粛行動徹底がいまいちの原因ではないだろうか。「不要不急の外出を控えてください」というが人によって不要不急は千差万別であり、人によってはペットの様子を見に行くんだって不要不急の用事ではないかもしれない。河原や原っぱのBBQだって、日ごろの自粛の憂さを晴らしてノイローゼ防止のため私は有要だといわれれば他人は否定できない。
「あなたの生死にかかわる理由以外での外出はするな」とでもいったほうが効き目があったのではないか。それと人がたむろしそうな場所には警官なり市職員なり立たせてにらみを利かせ、人が集まってきたらスピーカーで退去要請のアナウンスをすれば当局の本気度が伝わったと思う。それでも強行する根性のある人は今日本にはいないと思う。
認知と認識
認知症のことを考えていたら、ふと認識という言葉との対比について考えていた。私の漠然とした考えでは、認知とはいわば写生であり認識とはそれを深めたものくらいにしか表現できない。写生は写真撮影と言い換えてもいいかもしれない。俳句では写生しろと言われる。しかし、自分の4年半の経験では自然をただ眺めているだけの「写生」では全然俳句として評価してもらえない、だからといって人生観とか哲学的な内容にすると観念的な句だからダメと言われる。これはたぶん具体的な写生とのかかわりが全くないからだろうと思う。ではどうすれば。?
認知と認識の違いについてNHKカルチャーラジオのテキスト(若松英輔著2018年1~3月)には次のように書かれてあった。
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「認知」は社会的な事実を他者と同様に受け入れることを指す言葉です。語感や意識で世界を感じ、判断する力と定義できそうです。人は年齢を重ね身体的な機能が衰えてくると誰もが「認知」の衰えを感じます。一方「認識」はその人が今ここでただ一度だけの経験を全身で感じることを意味する言葉として用います。それは五感と意識を超え、無意識を含んだ全身全霊で行われる世界との交わりを指す表現です。詩においてーあるいは言葉の芸術である詩を含むあらゆる芸術においてーは、認知よりも認識が重んじられます。さらに言えば、認知によって始まった出来事を認識にまで深めていこうとするのが詩作だといえます。ですから認知的な出来事と認識の実感がまるで違うのは自然なことです。
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だから一般的に詩においては、目に見える自然あるいは社会現象からはまるで理解不能な言葉の羅列になっていることが多いのは当然のことなのである。それは詩人の個人的あるいは無意識レベルの深い認識機能によって昇華された言葉であるからだ。
再度俳句に戻る。俳句も芸術である以上「認識」行為の産物でなければ名句といえないはずだ。ところが初心者の私の目にはどうも釈然としないことがある。
例えば、芭蕉の「閑かさや岩にしみいる蝉の声」は単なる写生=認知を超えた表現であることはわかる。(うるさい蝉の声)=認知⇒岩にしみいる⇒(閑かさ=認識)という構図。一方「菜の花や月は東に日は西に」とか「牡丹散って打ち重なりぬ二三片」などはどうか。なんでこれが名句?の気持ちが4年半経っても消えたとはいいがたい。確かに「写生」ではあるが、上記著作の言葉を借りれば「認識」行為の産物といえるのかという生意気な疑問。
さて、最後に認知症。
認知症患者とは認知機能の衰えた人のことである。しかし、だからと言って認識機能もないと決めつけるのは即断すぎる。これは5年間認知症施設へオカリナボランティアに通い詰めた結果理解したことである。
認知を経ない、あるいは認知を飛び越えた「全身全霊で行われる世界との交流」がないとどうして言い切れようか。つまり、魂の深い部分では病んでいないのだ。だから、認知症の人に対する対応は尊厳を失わないようにしなければならないと思う。幼児的な言葉使いなどは厳に慎むべき。
スマトラ地震ほか
●一日おきの寒暖、これが一番困るんです。風邪もお腹も回復したのでお医者さんのご機嫌伺いは中止です。
●昨日またスマトラで大地震が起きました。マグニチュード6.5で規模は普通なんだけど震源が浅いので百人規模の死傷者が出たようです。ここは、日本列島と同じ地下プレート境界で大地震の多発地帯です。今年3月には、マグニチュード7.8、2012年には、それより100倍でかいマグニチュード8.6と8.2の大地震(マグニチュードが1異なると、エネルギー規模は100倍異なる計算)と立て続けの被災です。これらはおそらく、2004年のスマトラ沖マグニチュード9.1の超大地震の余震と思われる。このときは、30mの大津波、死者25万人でした。当時M9.1にたまげたものですが、7年後に日本で同じことが起こるとは予想だに出来なかった。
ここスマトラ島のアチェは日本と関係の深いところです。どういう関係かというと、日本の発電に使う天然ガスの主要積み出し港なんです。ガスのままでは船で運べませんから、液体にして巨大タンカーで輸送します。これを液化天然ガス(LNG)といいます。その受け入れ先の一つ新潟の施設で定年のときいたので、アチェと聞いたときは本当に青天の霹靂だったことを覚えています。
余震というのは、だらだら続いてまったく始末に悪い。一説には100年後にも余震ということがあるそうですから、東日本や熊本なども、警戒厳重に。と言ってもやれることは限られていますが。
●真珠湾
もう一つ、海外の話題。昨日は米国真珠湾奇襲の日で、今年は日本の現役首相が初めて訪問と話題になっていますね。
米国と日本との国力の差、そういう物理的な彼我の環境を無視して竹槍と神風精神論で勝てると思った愚かさ、ご意見番であるべきマスコミまで同調の怖さ、異常な空気というのはひとたび蔓延させると払拭させるのは不可能であることを歴史からしっかり学んでおかなければならない。
今朝の朝日天声人語に米国開戦に反対していた知識人が実は少なからずいたと書いてあったが、声を上げなければいないのと同じです。しかし、声をあげさせないように、治安維持法などで強力に取り締まって無力化した。こういうことも歴史としてしっかり押さえておかなければなりません。この流れは、いつの時代も国家の行う常套手段ですから。
●お待たせしました「花」の登場です。本来は咲いてる花の取材が本筋ですが、太刀打ちできないので、今回は花屋の花という禁じ手もどきで失礼します。これはかみさんが買ってきた花です。外国産。写真が良くないので判読が難しいかも。
それから、松ぼっくり。松ぼっくりにも種類があって名前があると聞きました。この松ぼっくりの持ち主は、名前を忘れてしまったとのことなので、教えていただければ嬉しいです。
・枯れ野にも声なき声のVサイン
・破れ家の終の棲家や冬時雨
松ぼっくり1
松ぼっくり2
松ぼっくり3
今日のマイナー記事
・世界の上位長寿国
今朝の新聞に今年のランキングが出ていた。
すごい、男女とも香港が頑張っている。もともと中国の系統だから、医食同源には気をつけているだろうし、近年は喫煙率が下がり(11%)長寿の条件が揃っているようだ。
一般に、大国よりは小国のほうが国平均の寿命はよい理屈であるそうだ。
言われてみればその通りで、米国などの大国は裕福な階層は長寿だろうが、ジャンクフードの人口が極端に多くて平均値を押し下げているだろう。そういう目でこの表を見ると、1億3千万の日本がランクインしているのは特筆もので、いかに大人数の平均レベルが優れているかを物語っている。ただし、これから社会的格差が広がるにつれ、大国並みに国の平均値は下がっていくだろう。
韓国は女性がランクインした。理由は女性のみ、喫煙率が4.5%と低い上飲酒の低下、適度な運動と長寿の条件が揃っているのだそうだ。一方の男性は高い飲酒、喫煙率、時と座って新聞を見るなど運動不足なのだそうだ。
・日本のプロ野球の応援は騒々しい
朝日新聞「声」への投稿から
野球の応援はこんなもんだろうと昔から思っていたが、MLB(米国プロ野球大リーグ)の放送が盛んに行われるに及んでその違いに驚いた。鳴り物がないので実に静かである。しかし盛り上がるときは歓声や拍手ですごい声援になる。つまり、メリハリがあるのである。
日本の応援は試合中のべつまくなし鳴り物等で騒々しい。これは野球放送でも同じ。だから日本のを見るときはミュートにするが、それでも最近はご無沙汰で、もっぱら静かなMLBに親しんでいる。